老後30年。本当に有効な年金対策は不動産投資なのか?
「老後30年」と言われているのを皆様はご存知でしょうか?
老後を仮に60歳からと考えると、30年後は90歳を迎えている事になります。
「え~、そんなに長生きしないよ~」と言われそうですが…
実は日本人女性の2人に1人は90歳を迎えているそうです。
老後30年、幸せに暮らしていく為に色々と考えてみましょう。
《 目次 》
1.現状の老後について
2.不測の事態に備えて
3.不動産投資の選別について
4.まとめ
1.現状の老後について
1-1.現在の年金受給額などの推移
●一般的な年金受給額は?
夫がサラリーマン、妻が専業主婦の世帯の年金額の場合
・平均報酬月額(月給)35万円・40年間加入した人の例
(妻は国民年金に40年加入)
65歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金が受け取れます。
(夫)2,021,200円 ⇒月額約168,400円です。
妻も65歳になると老齢基礎年金772,800円が受け取れますので
2人合計で、2,794,000円 ⇒月額約232,800円になります。
※夫が死亡すると
遺族厚生年金936,300円+妻の老齢基礎年金772,800円で、
妻は合計1,709,100円(月額約142,400円)が受け取れます。
・厚生年金は、加入期間と給与の額によって受取額が変わります。
●1カ月あたりの老後の生活費は?
総務省の家計調査によると
「世帯主60歳以上の世帯で月間に支出している金額」は
平均約28万円(無職・2人以上の世帯)となっています。
また、60歳以上の単身世帯(無職)の支出額は、
月額約16万円となっています。
●旅行やレジャーなどのゆとり資金は?
最低限の生活費にプラスして、旅行やレジャー、趣味にかける資金など
「ゆとり資金」も想定すると、いくらくらい必要になるでしょうか?
生命保険文化センターの「平成25年度 生活保障に関する調査」によると、
老後を夫婦2人で暮らす場合の「ゆとりある老後の生活資金(希望額)」は
月額約35万円となっています。
※最低日常生活費(22.0万円)+ ゆとりのための上乗せ額(13.4万円)
また、年金受取開始年齢は生年月日よって異なります。
1-2.平均寿命、健康寿命、介護医療費の推移
●平均寿命は?
厚生労働省が公表した平成25年簡易生命表によると、
日本人の平均寿命は男性80.21歳、女性86.61歳で、
いずれも過去最高を更新しました。
男性が80歳を超えたのは初めてのことです。
また、65歳の平均余命は男性で19.08年、女性で23.97年となっています。
つまり65歳の男性は84歳まで、女性は89歳まで平均して生きるということです。
●健康寿命は?
2000年にWHO(世界保健機関)が健康寿命を提唱して以来、
寿命を伸ばすだけでなく、
いかに健康に生活できる期間を伸ばすかに関心が高まっています。
健康寿命が「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」
と定義されているため、平均寿命と健康寿命との差は、
日常生活に制限のある「健康ではない期間」を意味します。
2013年において、この差は男性9.02年、女性12.40年でした。
今後、平均寿命が延びるにつれてこの差が拡大すれば、
健康上の問題だけではなく、
医療費や介護費の増加による家計へのさらなる影響も懸念されます。
健康に配慮する一方で、こうした期間に対する備えも重要になります。
●介護費は?医療費は?
生命保険文化センターが行った調査で、
過去3年間に介護経験がある人に、
どのくらいの期間介護を行ったのかを聞いたところ、
介護を行った期間(現在介護を行っている人は、介護を始めてからの経過期間)は
平均59.1カ月(4年11カ月)になりました。
4年以上介護した割合も4割を超えています。
また、介護に要した費用(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)は、
住宅改修や介護用ベッドの購入などの一時費用の合計が平均80万円、
月々の費用が平均7.9万円となっています。
医療費に関しましても
生涯医療費が約2500万円と言われており
その内、その半分が70歳以上にかかるといわれております。
1-3.その他
税込年収から税金や社会保険料(厚生年金・雇用保険・健康保険・介護保険分)を
引いたものがご自身の手取り額。
定年前・現役時代の手取り額は、
「消費部分(生活費)」と「貯蓄部分」に分かれますが、
セカンドライフの生活費は、現役時代の「消費部分」が目安となります。
定年後は、財産の形成というより、財産を取り崩すことになるため、
「貯蓄部分」は基本的にないものとお考えください。
また、セカンドライフの生活では、不要になる支出がある一方で、
新たに発生する支出もあることを理解しましょう。
2.不測の事態に備えて
2-1.お金の運用「預貯金」
金融広報中央委員会が実施した調査によると、
金融資産の平均保有額は
単身世帯774万円、2人以上世帯1,182万円、
中央値※は単身世帯75万円、2人以上世帯400万円
となっています。
種類別にみると、
1位は単身世帯、2人以上世帯ともに「預貯金」で
単身世帯は全体の5割近く、2人以上世帯は全体の5割以上を占めています。
しかし、大手都市銀行の1年ものの定期預金の金利は0.025%と低い為、
老後の生活を補える程の運用商品として考えるのは難しいかと思います。
また、ペイオフの解禁によって
1人あたりひとつの金融機関につき元本1000万円までとその利子までしか
保護されませんのでご注意ください。
2-2.ペーパー資産の運用「株式投資」
老後保障に対する私的準備状況として「株式投資」を行っている方は
20代、30代、40代、50代の順で割合が大きくなっております。
それでも、全体で約20%程度の人しか運用を行っていないそうです。
また、「株式投資」のメリットとしては
・企業の業績がよければ配当金を得られる
・買値<売値であれば、差額が収益になる
という点が挙げられる。
逆に、「株式投資」のデメリットとしては
・企業の倒産、上場廃止にて取引中止
・買値>売値であれば、差額が損益になる
という点が挙げられる。
つまり、「預貯金」に比べ、リスクの高い運用となっているので
余剰資金などで運用を行うのがよいでしょう。
2-3.現物資産の運用「不動産」
さて、現物資産運用の代表例としてよく挙げられるのが
「不動産投資」や「マンション経営」と言われております
「不動産」が一番分かりやすいかと思います。
詳細なデータにて統計はとれてはおりませんが
日本全国で約50万人、全人口の約5%の人が行っているそうです。
よく比較される「預貯金」「株式投資」との違いは
・「預貯金」…ローリスク・ノンリターン
・「株式投資」…ハイリスク・ハイリターン
・「不動産投資」…ローリスク・ロングリターン
と言われております。
その他の違いとしては、運用期間があげられます。
・「株式投資」…短期間投資(5年未満)
・「不動産投資」…中・長期間投資(5年以上)
そして、一番の違いは「自己資金投下率」となります。
「預貯金」「株式運用」では、自己資金100%となりますが
「不動産投資」では、金融機関から融資を組むことによって
自己資金が0%からも可能となります。(条件等にもよります)
また、融資を組むことによって(金融機関によって異なりますが)
団体信用生命保険に加入することが可能となるので
いわゆる生命保険に加入したのと同等以上の効果を得られます。
ただ、デメリットとしては
ある程度の中・長期間の運用となる為
「預貯金」や「株式投資」の様に短期間でお金を動かすことは難しく
また金利や賃貸需要の動向にも注意をしなくてはいけません。
3.不動産投資の選別について
3-1.一棟(マンション・アパート)と区分について
建物全部を所有し運用するのが「一棟投資」で
マンションの一部屋を所有し運用するのが「区分投資」となります。
「一棟投資」のメリットとしては
・スケールメリットにて区分より多く家賃収入を得られる
・建物全体を自分の意思にて仕様を変更できる
「区分投資」のメリットとしては
・大規模や突発的な修繕の際に一部屋単位なので負担が少ない
・売買価格が一棟に比べ安いので、売買しやすい
などがあります。
では、逆に
「一棟投資」のデメリットとしては
・建物全体での運用の為、維持管理費や修繕費が高額となります
・賃貸需要が変動した際のリスクが、一箇所集中に成り易いために大きい
「区分投資」のデメリットとしては
・一棟に比べてスケールメリットが少ないので家賃収入が少ない
・建物全体を所有していないので、共有部の変更は難しい
などがあります。
3-2.中古物件と新築物件について
「中古物件」とは、基本的には竣工後1年以上経過した物件を指します。
「新築物件」とは、基本的には竣工後1年未満の物件を指します。
「中古物件」のメリットとしては
・新築物件の価格と比べた際に低い価格の事が多い
・賃貸状況(レントロール)を確認できる事が多い
「新築物件」のメリットとしては
・設備や施工が最新の内容となっている
・未使用というプレミアム価値を得られる
などがあります。
では逆に、
「中古物件」のデメリットとしては
・築年数が古くなるほど、地震や雨漏りなどに対するリスクが高い
・室内設備等が今の賃貸ニーズに合ってない場合が多い
・家賃下落リスクや空室リスクなども大きくなりやすい
「新築物件」のデメリットとしては
・中古物件より価格が高いケースが多い
・経過年数による賃貸状況(レントロール)がない
などがあります。
3-3.郊外エリアと都心エリアについて
「郊外エリア」とは、基本的に「東京23区外」または「5大都市外」を指します。
「都心エリア」とは、基本的には「東京23区」または「5大都市」を指します。
「郊外エリア」のメリットとしては
・都心エリアに比べて、価格が安く、利回りが高い物件が多い
「都心エリア」のメリットとしては
・郊外物件に比べて、利回りは低いが、賃貸ニーズが高いことが多い
などがあります。
では逆に、
「郊外エリア」のデメリットとしては
・今後の人口動態によっては、家賃下落や空室などのリスクが高い
「都心エリア」のデメリットとしては
・利回りが低い為、資産構成などが遅い
などがあります。
4.まとめ
「資産三分法」という言葉があるように
「現金(預貯金)」「株式投資」「不動産投資」
この3つの運用を上手く活用することが
老後30年を幸せに過ごす為に必要なことかと思います。
ご自身の資産背景や考え方、年齢や家族背景など
色々な状況を想定して、老後の準備・対策を行いましょう。
その中でも「不動産投資」は中・長期間での運用が行えるので
年齢を重ねるごとに、より必要な資産運用になります。
その理由と致しましては
・「株式投資」は年齢を重ねるごとに、判断がしづらくなると言われています
・「不動産投資」はご自身の頭や体にそれ程負担無く運用できます
・相続税や贈与税対策として、他の運用投資と比較して有利となります
などがあります。
老後30年を幸せに過ごす為にも、今から考えて行動してみてください。